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2012年11月
思いを覚えておく
2012.11.16
課題:世界を変える高校をつくりなさい
先日、河合塾およびMEPLO主催で「グローバル・ゼミ」を開催いたしました。
「世界を変える」をキーワードに、トップクラスの中高一貫校の中3生・高1生に集まっていただきました。
ゲストスピーカーによる講演とグループワークを通じて、自分の素直な思いが世界を変える力になることを学びました。
そのグループワークの課題の一つが、「世界を変える高校をつくりなさい」。
アイデアを具体的に実現するためには「コンセプト」をつくる必要があり、それを実感してもらうワークです。
ゲストスピーカーの玉樹真一郎さんの導きの下、受講者それぞれが学校に対して感じていることを出し合い、それをテコに高校のイメージをふくらましていきます。
もっと食堂を充実してほしい
とか、
学年をなくして習熟度別のクラスにしたら?
とか、
もう先生干渉しすぎ!
とか、
青空の下で勉強したい!
とか、
先生はいらない!!
なんて過激なことも・・・。
発言の善し悪しはともかく、そうした感情をしっかりと覚えておくことが大事であると玉樹さんはおっしゃいます。
そうした思いの集まりが、「既知の良さ」をベースにした従来の価値観で成り立つ世界を根本から変えるかもしれない「未知の良さ」を生む原動力になる、というのです。
例えば、玉樹さんはあの「Wii」の開発に携わった方ですが、「Wii」のコンセプトを考える際、若年層の男子が一人で没頭するゲーム機ではなく、家族でお鍋をつつくようなイメージをベースにコンセプトを考えたそうです。
結果はみなさんがご存知の通り、「Wii」は大ヒット! ゲーム機の遊び方が「家族」を中心に拡大されましたね。
あるいは、もう一人のゲストスピーカーである辻野晃一郎さんが紹介してくれたGoogleの自動運転車も同じことでした。
自動運転車が既にアメリカの公道で実験段階に入っていることも驚きですが、その開発者の思いには心揺さぶられます。
開発者のセバスチャン・スラン(Sebastian Thrun)は語ります。自動運転車は交通事故で命を落とす人がこの世界からいなくなることを願って開発されている、と。
彼は18歳のとき親友を交通事故で亡くしました。
それ以来、彼は交通事故死を根絶したいという思いを強く持つようになります。
そしてたどりついたのが、自動で運転する車だったのです。
人間が操縦するからミスが起こる。
だったらコンピュータ制御で走る方が正確かつ安全なんじゃないか。
そうするとこれまで身体的理由で車に乗ることをためらってきた人たちの行動範囲を拡大できる。
交通量を増やしながら道路の幅を狭くすることも可能かもしれない。
そうすると交通渋滞も減らせて時間効率も良くなる。
・・・・・・・・・思いが世界を変えようとしています。
<セバスチャン・スランの講演はこちら。見る価値あります(日本語翻訳がついています)>
さてさて、若き知性たちはどんな思いを胸に刻むのでしょうか?
楽しみです。
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*京都駅前:11月25日(日)14:00~15:30
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②東大・京大進学対策講演会
*京都駅前:12月16日(日)10:00~12:00
*西宮北口:12月16日(日)15:00~17:00
詳しくはこちらをご覧ください。
③英数特別ゼミ *西宮北口教室
高1生対象:11月18日(日) 詳細[PDF]
14:00~15:30 数学「図形と方程式」
16:00~17:30 英語「減点されない英文解釈」
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14:00~15:30 英語「英文解釈の基礎」
16:00~17:30 数学「<遊ぶ>数列」
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次回の更新は、11月30日(金)を予定しています。
ケーベル先生を慕ふ
2012.11.02
1890年代、東京帝国大学(今の東京大学)のとある研究室での一コマ。
当時、ラファエル・フォン・ケーベルというドイツの大学から招聘された博士がおられました。
こんな方です。
[
ドイツ系ロシア人らしい風貌ですね。
明治・大正を通じて、西洋の学的成果を日本に輸入する上で、知的・精神的影響を多大に与えたとして、フェノロサと並んで知られる人物です。
主に、哲学・西洋古典学を講じ、安倍能成、岩波茂雄、阿部次郎、九鬼周造、和辻哲郎、 深田康算、大西克礼、波多野精一などの、20世紀初頭の日本を代表する知性を輩出しました。
夏目漱石も師事した方で、漱石自身、二編の随筆でケーベル先生の面影を今に伝えてくれています。
さて、そのケーベル先生に、とある学生が質問をしました。
その質問した学生がその様子を述懐しています。
(明治期の文章ですので、古い表現が散見されます。あしからず)
先生が我国に来られた頃、痛く我国の学風の軽佻浮薄なるを嫌っておられたように思う。 或時私が先生を訪問してアウグスチンの著書の現代語に訳せられたものがないかと尋ねたら、先生は仏蘭西語に訳せられたのがある、しかしなぜお前は羅甸語を勉強せないかといわれた。私は日本の学生が希臘や羅甸の語を学ぶことの困難なることを答えたら、古典語を知らずして西洋哲学を理解しようとする考の軽佻なることを説かれ、お前の同級の某君は希臘語を読むではないか、You must read Latin at least. といわれた。また或時私が生意気にもヘーゲルの哲学について反駁がましいことをいったら、Warum? Warum? 〔何故か、何故か〕といって攻めつけられた。そして屡 non multa sed multum 〔広からねど深く〕といって戒められた。これらの語はいずれも私のためにいわれたものではあるが、当時の日本の学生一般に対して有っておられた先生の考と思う。 |
「ケーベル先生の追懐」より抜粋
*アウグスティン:アウグスティヌスのこと。4世紀のキリスト教最大の教父。
*羅甸語:ラテン語
*希臘語:ギリシア語
*ヘーゲル:近代ヨーロッパを代表する18世紀ドイツの哲学者。
つまりは、外国語で書かれたものは原語で読まねばならん、なぜなら書いた本人は自身が生きた時代の中で、その言語で物事を考え、書き記したからだ。西洋を理解しようとする者ならば、それをきちんと理解をした上で、物事を突き詰めねばならん、とケーベル先生はおっしゃったのです。
古典学の先生であることを差し引いたとしても、現代の日本において、このメッセージは有効性を失っていないように思います。
私たちは英語を学んでいます。
学校の必須科目であり、受験科目であるため、テストの点数を取る勉強を一所懸命しています。
あるいは、グローバリゼーションの流れの中、英会話の学校や指南書が大流行りです。
その様子をケーベル先生がご覧になったらどう思われるのだろう?時々そんなことを思うことがあります。
英語はもはや英語圏の人々だけの言語ではなく、世界中で共通に使われる言語のフォーマットの役割を担っています。
世界中どこでもコミュニケーションを取ることができる便利なツールです。
しかし、英語も他の言語同様、積み重ねてきた歴史を持つ言語です。
英語で考える、話す、書く、ということは、英語を使う者に英語の論理に則った発想を求めます。
そして、英語の論理に則った発想で考える、話す、書く他者を理解することを要請するのです。
それが英語を学ぶことの真の意味であり、それこそ真の教養と言えます。
MEPLOの英語は、受験英語を越えた教養をも視野に入れたカリキュラムになっています。
ケーベル先生に誉めてもらえるものかどうかはわかりません。
しかし、non multa sed multum「広からねど深く」、理解と探求の気概を大切に授業を展開していきたいと思っています。
(ちなみに前述の質問をし、ケーベル先生からお叱りを受けた学生は、誰あろう、後の西田幾多郎博士です。京都帝国大学の教授であり、本当の意味で哲学を日本語でおこなった最初の方です)
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中3生対象:11月25日(日) 詳細[PDF]
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